オン ザ ソファ

一人きりで暮らしているから、どうでもいいことを聞いてほしい

ダッシュガンギマリ

 お久しぶりである。何週間ぶりだろうか?前回のグルメレポを抜いたら1ヶ月ぶりくらいになるだろうか?

 

 ここのところ、とても忙しい。仕事ではなく、趣味の方でだ。夏に備えて長い怪談話を書いていたり、オッサン顔の私がパンダと飯を食う漫画を描いていたり、ドラえもんのアニメをひたすら見てヒミツ道具に関するレビューをつぶやいたりと、やることが盛りだくさんである。ガキどもの反面教師にされそうなプライベートの過ごし方であるが、私は、わりと満足している。

 

 

 また3ヶ月くらい前から、ジムに通い始めた。理由はもちろんダイエットのためである。

 

 「ダイエットに運動は非効率なんですよね。ご飯1膳分(160~180g)のカロリーを消費するためには、大体30分くらい走らなきゃいけない。走る時間とか、シャワーの時間とか、ウェアの洗濯とかを考えたら、毎日30分走るより、毎食50~60gずつご飯を減らした方がずっと楽でしょ?」

 

 大学時代の恩師の言葉である。私は彼の教えを信じ、食事制限のみによるダイエットを行った結果、5ヶ月間で7kgの減量に成功した。

 

 しかし、本当の闘いはそこからだった。

 今年の1月あたりに-7kgを達成してから4月に至るまでの3ヶ月間、それまでゆっくりとだが確実に落ちていた体重が、全く落ちなくなったのである。2ヶ月くらいは「これが世に聞く停滞期か……」と思い、焦らずそれまで通りの摂生を続けていたのだが、3ヶ月目に入ったところで試しに食事量を若干減らしてみたところ2週間で逆に1kg増加するという恐ろしい事態が起こり、泡を食った私はとうとう、近所のフィットネスジムの門を叩いたのである。

 

 結論から言うと、3ヶ月間ジムに通って運動した結果、体重は2kg、スタート時点から数えて8kg減った。が、この2kgが落ちたのはここ1週間くらいの話で、ジムに通い始めて2.5ヶ月くらいの間は、なんと体重が全く落ちなかった。途中、鬱憤が爆発しかけて、危うく自宅の向かいにあるケーキ屋にフォーク持参で入店しそうにもなったが、グッと堪えて逆に毎日僅かばかり食べていた白米をすべて鶏むね肉に置き換えてみたところ、1週間ほど経ったあたりで体重がストンと落ちた。

 2ヶ月半でようやく運動の効果が出始めたのか、炭水化物ダイエットが良かったのか、はたまたそのコンボが功を奏したのかはわからないが、とにかく「昨日15時ごろ、仙台市の洋菓子店にフォークを持った女が押し入りました。」みたいなニュースにならなくてよかったこと山のごとしである。

 

 何事も根気が大事とは言うが、あぁ、この私の長く続く苦労は、一体全体報われるものなのだろうか?

 元来、「自己評価が高い」というよりは「美意識が低い」という生得的アドバンテージによって小太り体型をそれほど気にしてこなかった私である。そんな天からのギフトを打ち捨てまでして、何故私はこんなことをしているのだろうか。

 しかし、意味がないとわかっていても、私にはもうこのダイエットをやめることはできない。完全に惰性に入ってしまった。今はもう、ご飯をお腹いっぱい食べられないことよりも、合計10ヶ月間に及ぶこの無駄な努力が、本当に無駄になってしまうことの方が辛い。体重なんてくだらないものを気にし始めた結果、私は「食事」という素晴らしい人生の楽しみを大きく損なってしまったのだ。

 あぁ、人生とは何か。美とは何か。幸せとは何か……。

 

 

 

 最後に、ジムで私が何をしているかを軽く紹介しよう。

 

 基本はトレッドミル(ランニングマシンのこと)で1時間くらいチンタラ走るか、プールで30分くらい泳ぐかしかしていない。筋力トレーニングは、機械の使い方がよくわからないし、トレーナーにも極力話しかけたくないために敬遠している。

 

 個人的におすすめの運動方法は、鼓膜がおかしくなるギリギリの音量でノリの良い曲を聞きながら、キツめのペースで走るヤツである。あれは良い。アップテンポの爆音に晒されながら息が上がってくると、頭の中に今までにない濃度のドーパミン(快楽物質)が放出され、異常に気分が高揚してくる。そして喉の奥から血の味がしてきて、もうこれ以上は本当にムリ!というところでペースを落として歩き始めると、目の前の景色が極彩色に染まり、ぐわんぐわんと揺れ始めるのである。これが楽しい。多分、いわゆるドラッグなどが『キマってる』状態というのは、あんな感じなのだろう(脳の快楽を覚える経路は薬でも食事でも性行為でも全て同一であるらしいので、本当にそうなんだと思う)。

 覚醒剤はおろか大麻すら認められないこの国においては、みんなストゼロやらサウナやらそれぞれの代替dopeを楽しんでいるようだが、私もコカインが合法化されるその時までは、この爆音ランニングで日々のフラストレーションをカッ飛ばしていきたいと思う。

 

 

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